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岡山、地方の映像業界を語る。ゲスト:映ディレクター 安井 祥二

2025 12/19
Interview

今回は、岡山を拠点に活動する映像ディレクター・安井祥二さんをゲストに迎えての対談。
学生時代から現在に至るまでのキャリア、地方で映像を続けることのリアル、そしてこれからの映像業界について、じっくり話を伺いました。

目次

映像との出会いは、18歳の大学時代から

── 学生時代の話も聞いていいですか?


全然いいですよ。大学に入ってすぐ、18歳の頃から映像を作り始めました。

── もうその頃からこの業界に入りたいと思っていた?

そうですね。最初はHi8っていう小さいカメラから始まって、ベータカム、MiniDV…完全にテープの時代です。

── 今とは全然違いますよね。

全然違います。昔は編集もデッキからデッキへ順番に録画していくしかなくて。
ディゾルブもレバー操作で、「今だ!」ってタイミングを狙うんですよ。

── 失敗したら大変そうですね。

地獄ですね(笑)。やり直そうと思ったら、もう一回最初から。
でも、あのアナログな経験があったから、今の環境がどれだけ恵まれているかも分かるし、積み重ねにはなってます。

東京の現場で感じた「何もできない自分」

── 卒業後は東京にも行かれたんですよね?

学生の頃からNHK岡山局でアルバイトをしていて、休みの期間を使って東京に行ってました。
映画の現場で助監督をやらせてもらったのが大きかったですね。

── 実際、東京の現場はどうでした?

正直、「何もできねえな」って思いました。
学生時代は、ある程度できてるつもりだったんです。でも東京に行ったら、レベルが全然違った。

── それは衝撃ですね。

でも、その分めちゃくちゃワクワクしました。
機材も、光の作り方も、現場の熱量も全部違う。
あの経験があったから、地方に戻ってきてからも「負けたくない」「追いつきたい」っていう気持ちがずっとあります。

岡山に戻って、テレビから広告へ

── 岡山に戻られたのは早かったんですか?

結構早かったですね。20代前半には戻ってきて、NHK岡山局で番組契約として仕事をしていました。

── 最初はテレビ番組制作が中心?

そうです。その後、広告やウェディング映像もやるようになって、今は広告映像がメインですね。

── フリーランスの期間も長いですよね。

30歳くらいまでは、ほぼフリーランスでした。
2016年に法人化しましたけど、今の制作スタイルのベースはその頃にできたと思います。

機材は変わっても、映像の本質は変わらない

── 機材や編集環境の変化は相当ありましたよね。

ありましたね。一眼で動画が撮れるようになった時は革命的でした。
編集も、誰でもできる時代になった。

── その中で変わらないものって何だと思いますか?

根本は変わってないと思います。
何を伝えたいのか、どう感情を動かしたいのか。
レンズやアングル、カットの繋がりも、全部意図を持って選ばないと伝わらない。

── そこが安井さんの強みですよね。

「伝わる映像」を作ることは、ずっと意識してきましたね。

教える立場として、次の世代へ

── 最近は講師としても活動されていますよね。

呼ばれたら、特別授業みたいな形で。
構成の基本とか、「何を伝えたいか」をまず考えることを教えています。

── 母校との関わりも続いていますよね。

できるだけ学生には現場に入ってもらうようにしています。
自分を育ててくれた大学なので、その縁は大事にしたいですね。

若い人には「一度は東京を見てほしい」

── 今の若い世代を見て、どう感じますか?

今の子の方が真面目ですね。
ただ、情報が多い分、現実を見すぎてるところはあるかもしれない。

── だから東京へ?

そうですね。短期間でもいいから、一度は東京の現場を見てほしい。
本気で物を作ってる人たちの熱量を体感すると、その後が全然違います。

岡山の映像業界は「謎が多い」

── 岡山の映像業界についてはどう思いますか?

正直、謎が多い(笑)。
テレビ、広告、ウェディング、それぞれ世界が分かれていて、横のつながりが薄い。

── でも面白さもありますよね。

ありますね。いろんな人がいて、若い人もどんどん出てくる。
だからこそ、もっと巻き込んで、みんなで“しびれる映像”を作りたい。

これからのテーマは「いい未来を考えること」

── 安井さん自身の今後のテーマは?

「いい未来を考えること」です。
社会も成熟して、情報も過剰な時代だからこそ、本当にいい未来って何だろうって。

── 映像ディレクターとして?

そうですね。企業が描く未来を映像にするのも役割だけど、
自分自身の未来もちゃんと考えたいなと思ってます。

記事の内容をもっと詳しく知りたい方はこちら!

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地方映像 岡山の映像 映像ディレクター
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