今回のNANJO Video Pro.の企画は、ちょっと変わった実験です。
「プロがiPhoneで撮影」「素人がプロ機材(Sony FX3)で撮影」——この条件で、それぞれが同じテーマ・同じ時間で映像を作ったら、どんな違いが出るのか?
出演は、
- プロ側カメラマン:NANJO(NANJO Video Pro.代表)
- 素人カメラマン:MISAKI OKAMURA(営業部・編集経験ほぼゼロ)
- モデル:KAZUYA AKIZAWA(営業部)

目次
ルールと条件
- テーマ:「モーニングルーティン」
歯磨き、植物の水やり、コーヒーを淹れて飲む、喫煙、着替え、出かける——という一連の朝の動作。 - 撮影機材
- プロ側:iPhone 14(通常ビデオモード)
- 素人側:Sony FX3 + Gレンズ 24-105mm F4(S-Cinetone設定)
- 制限時間
- 撮影時間:20分
- 編集時間:60分
- 映像の長さ:60秒以内

撮影スタート!
南條はiPhoneを手に、限られた画角と光の条件の中でシンプルかつ印象的なカットを狙う。一方、岡村はFX3の高画質さに助けられつつも、構図や動きの工夫に苦戦。
作品レビュー:素人FX3編
- 岡村は全体的に距離感が近く、被写体を追いかけるようなドキュメンタリー風の仕上がり。
- カットは多めで、生活音(コーヒーの湯気や喫煙の音など)を活かし、リアル感を演出。
- ただし、画角がほぼ一定のため、ジャンプカットが多く、場面転換に制限があった。
- フォーカスぼかしをあえて加えた演出もあり、「おしゃれ」に見えたが、一部は意図が伝わりにくかった。
岡村本人は「短くまとめるのが難しかった」「もっとカットバリエーションを考えればよかった」と反省しつつも、「高画質で映画っぽくなるのは新鮮で楽しかった」と語った。
作品レビュー:プロiPhone編
- 南條は距離感を活かし、広角や引きのショットで空間を表現。
- 光や色味をコントロールし、朝らしい空気感を意識(洗面所の電気を消して自然光に調整)。
- 青みが強く出るiPhoneの特性を理解し、色補正で落ち着いたトーンに。
- 編集では、動作や音でシーンをつなぎ、自然なリズムを演出。
ただし、必須シーンだった「植物への水やり」を撮り忘れるという痛恨のミスも…。

アフタートーク
二人の映像を並べてみると、
- 機材の差以上に編集と構成の差が作品の印象を大きく左右すること
- 同じ条件でも、撮影者の経験や意図で物語性や映像の質感が全く変わること
が浮き彫りに。
南條は「機材に頼らず、これまで蓄積してきた引き出しが試される企画だった」と振り返り、岡村も「実際に撮って編集したことで、お客さんに説明できる引き出しが増えた」と収穫を語った。
まとめ
この実験は、
- プロが安価な機材を使っても、経験で映像を魅力的にできる
- 素人でも高性能カメラを使えば質感は上がるが、構成力や編集力がカギ
ということを証明した。
機材はあくまで道具。作品をどう魅せるかは撮影者次第だというメッセージが、しっかり伝わる回になった。
動画はこちら!
今回の企画の全編と、2人の作品&アフタートークはYouTubeで公開中です。
映像の違いをぜひご自身の目で確かめてください。